SNSを見て、特に買う予定のなかったものをつい買ってしまった、という経験がある人も多いのではないでしょうか。
昨今、SNSの普及やコンテンツの多様化にともない、ECのあり方が大きく変わってきています。
消費者の行動も、「欲しいものを検索して買う」から「偶然出会った商品に心を動かされて買う」という方向に変わりつつあります。
現在その変化の中心にあるといってもいい「TikTok Shop」について、本記事ではサービスや機能、利用するメリットや活用方法などを解説します。
TikTok Shopが気になっている、始めてみたい、という方はぜひ本記事をご参考ください。
目次
TikTok Shopとは?
TikTok Shopは、Bytedance社の運営するショート動画投稿SNS「TikTok」内に、新たに追加されたEC機能で、商品の発見から購入まですべての流れがアプリ内で完結した、シームレスな購買体験が特長です。
アメリカでは2023年にサービス提供が開始され、わずか10カ月で月間売上が10億ドルを突破するなど、その市場は急成長を遂げています。
日本でも、2025年6月30日からサービス提供が開始され、9月には早くも流通総額が推計20億円を突破し、特にEC業界からは多くの注目を集めています。
TikTok Shopは「ディスカバリーEコマース」と位置付けられ、従来のECサイトのように「検索して購入する」のではなく、動画コンテンツを楽しみながら商品を「発見して購入する」という新しいECショッピングのあり方を広めています。
月間利用者数6,400万人以上というTikTokの圧倒的なユーザ数と高いエンゲージメント率から、若年層を中心に幅広い顧客層へのリーチが可能で、多くの企業やクリエイターが続々と参入しています。
参考:TikTok Shop、「つかみの2秒」が命 ライバーらも売り手に – 日本経済新聞
手数料・決済方法
TikTok Shopの手数料体系は非常にシンプルで、1件の注文につき売上の7%が手数料として発生します。
初期費用や月額固定費は不要なため、リスクを最小限に抑えて始めることができます。
決済方法については2025年10月現在、次の決済手段が利用可能で、支払いはアプリ内で完結します。
・クレジットカード/デビットカード(Visa、Mastercard、JCB、American Express)
・PayPay
・コンビニ決済(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート等)
・後払い決済(ペイディ)
従来のECプラットフォームとの違い
TikTok Shopと従来のECプラットフォーム(Amazon、楽天市場、Shopifyなど)では、ユーザの購買行動やショップの持つ機能が異なります。
具体的にどう違うのか、次の4つの観点から詳しく解説します。
・ユーザの購買行動
・プラットフォームの役割や集客方法
・販売機能と費用
・成功要因
ユーザの購買行動
ユーザが商品にたどり着き、購入に至るまでの流れを比較します。
従来のEC
ユーザは、明確な購買意図を持って商品を検索し、複数の選択肢を比較検討した上で、最も条件に合う商品を購入します。そのため、価格競争が激しくなりやすいです。
主な購買プロセス:認知 → 検索 → 比較検討 → 購入
TikTok Shop
ユーザは、コンテンツを閲覧している中で興味を引く商品と偶然出会い、衝動でそのまま購入に至ります。
この購買体験は「ディスカバリーコマース」、または「ショッパーテインメント」と呼ばれ、エンターテインメントとショッピングが融合した新しい消費スタイルを生み出しています。
主な購買プロセス:発見 → 共感 → 衝動購入
プラットフォームの役割や集客方法
プラットフォームとしての役割と集客の方法を比較します。
従来のEC
従来のECプラットフォームは、「商品カタログ」の役割として、検索や比較のしやすさを重視した設計で、購買を前提とした機能的なインターフェースが主流です。
集客においては、検索広告やアフィリエイト広告、SEO、メルマガなど外部からの流入が主であり、新規顧客を獲得するには多大な広告費が必要になることもあります。
TikTok Shop
TikTok Shopは、コンテンツによる「エンターテインメント」的役割が中心で、商品そのものよりも、商品にまつわる「ストーリー」や「体験」が重視されていて、エンターテインメントと商業の境界線があいまいです。
集客においては、TikTokのコンテンツを閲覧しているユーザに対する自動レコメンドや、動画やライブ配信による自然な拡散が大きな集客力を持ちます。
フォロワーが少ないアカウントでも、魅力的なコンテンツを作成することで数百万回の視聴を獲得できる可能性があり、これが従来のECプラットフォームとの最大の違いです。
販売機能と費用
プラットフォームが対応している販売機能と、運用費用を比較します。
従来のEC
主に商品ページ、レビュー機能、カート機能が基本で、ライブコマースは外部ツールと連携して行うことが多いです。
Shopifyのようなプラットフォームでは、月額29ドル〜の費用が発生し、Amazonや楽天市場では出店料や月額費用に加えて、カテゴリー別の販売手数料(8〜15%程度)がかかります。
TikTok Shop
投稿された動画に商品タグをつけられる「Shoppable Video」、リアルタイムで販売できる「LIVE Shopping」など、TikTokのフォーマットに合わせた多様な機能が標準装備されています。
基本的に初期費用や月額費用は無料で、売上に対してのみ手数料が発生するため、初期投資を抑えて始めることができます。
成功要因
それぞれのプラットフォームで売上を上げるために重要となる要素を比較します。
従来のEC
資金力(広告費、在庫投資)や価格競争力、SEO順位。
TikTok Shop
トレンドを捉えた魅力的なコンテンツの制作ができるかや、コンテンツのプランニング力など。
TikTok Shopの主要機能
次に、TikTok Shopで利用できる各機能について紹介します。
Shoppable Video

通常の投稿動画(「おすすめ」フィードに表示される動画)に商品リンクを埋め込み、ユーザが動画をタップするだけで購入画面に進める機能です。
商品の主な特徴をデモンストレーションなどで説明でき、実際の使用シーンや商品の質感を動画で伝えることで、静止画では伝わりにくい商品の魅力を効果的にアピールできます。
例えば、コスメ商品であれば実際のメイクプロセスを見せながら、アパレル商品であれば着用イメージを動画で紹介することで、ユーザの購買意欲を高められます。
LIVE Shopping

ライブ配信中にリアルタイムで商品を紹介・実演し、画面に表示された商品タグから視聴者が即時購入できる機能です。
LIVE配信で商品を紹介しながらリアルタイムでユーザと対話して質問に答えることができ、視聴者との双方向コミュニケーションが可能です。
限定商品の販売や、タイムセール、視聴者限定の特典提供など、ライブならではの演出で購買意欲を刺激できます。
中国ではすでにライブコマースが主流となっており、日本でも今後大きな成長が期待されています。
商品ショーケース

出典:TikTok Shopショーケース – TikTok Shop Academy
各ブランドのプロフィールページで、商品一覧やレビューを掲載する機能です。
直接購入も可能で、企業は自社ブランドの世界観に沿った商品コレクションを自由に構成・掲載できます。
季節ごとの新商品や、カテゴリー別の商品展開など、戦略的な商品陳列が可能で、ブランドストーリーを伝えながら商品を訴求できる重要な機能となっています。
Shop Tab

出典:Succeeding on the Shop Tab – TikTok Shop
ホームのメニューから「ショップ」を選択すると、TikTok Shopに出店している企業の商品が一覧で掲載される機能です。
ユーザは検索機能を活用することで、商品やプロモーションを簡単に発見し、購入できます。注文の管理やおすすめ商品の表示なども、このタブ内で完結しています。
カテゴリー別の商品検索や、価格帯での絞り込み、人気商品ランキングの確認など、従来のECサイトに近い使い勝手を提供しながら、TikTokならではのレコメンド機能も活用されています。
アフィリエイトプログラム
提携したクリエイターが商品を紹介し、売上に応じて成果報酬(販売者が設定した報酬率に基づいた額)を得られる機能です。
企業は商品ごとに1〜50%の報酬率を設定でき、影響力のあるクリエイターとのコラボレーションを通じて、効率的な販売促進が可能となります。
売り手は広告費を抑えて販売を拡大でき、クリエイターは収益を得ることができ、双方にとってメリットのある関係構築ができる仕組みとなっています。
TikTok Shop広告
TikTok Shopを所有しているアカウント向けに、GMV(流通取引総額)の拡大に向けた自動化ソリューション「GMV Max」が2025年7月から展開されています。
GMV Maxは、オーガニックから広告までTikTok Shopで発生するすべてのトラフィックと売上を統合的に分析し、機械学習によって広告配信を自動で最適化する機能です。
「GMV Max」には広告の配信面によって、次の2種類に分けられます。
Product GMV Max
TikTok Shopのカート付きショート動画、ショーケース、ショップタブなどのショート動画コンテンツに対応した機能。
LIVE GMV Max
LIVE配信に対応し、ライブコマース中の売上最大化をサポートする機能。
どちらの機能も、TikTok Shop運用を自社で行っている場合は自社で広告も運用し、Shop運用自体を代理店が行っている場合は、その代理店が広告も含めて運用する、というケースが一般的です。
TikTok Shopの特長・メリット
潜在顧客へのアプローチ
TikTok Shopでは、ユーザがコンテンツを楽しむ中で偶然商品を「発見」し購入する、という購買行動が起きるため、これまでリーチできなかった潜在顧客に対しても、自然な形で接点を持つことができます。
例えるなら、街を歩いていて偶然素敵なショーウィンドウに出会うような体験をデジタル上で再現しています。しかも、その「偶然」はアルゴリズムによって最適化されているため、単なる偶然以上の価値を発揮します。
商品名やブランド名を知らない層でも、偶然接触した動画の内容が魅力的であれば、商品の認知や購入の可能性があり、市場の拡大も期待できるでしょう。
カゴ落ちや途中離脱が起こりにくい
TikTok Shopのショッピング機能は、アプリ内で決済まで完了するため、商品をカートに入れたものの購入に至らずに離脱してしまう「カゴ落ち」や途中離脱が起こりにくくなります。
また、外部サイトへの遷移が不要なため、購入までのステップが削減され、コンバージョン率の向上も期待できます。
購買意欲を高められる
TikTok Shopは、単に商品情報を伝えるのではなく、「ストーリー」を交えた商品紹介が可能です。
例えば、1枚のTシャツを売るにしても、デザイナーの制作風景、素材へのこだわり、実際に着用した人の1日、洗濯してもへたらない耐久性の実証など、訴求できるポイントや背景となるストーリーが様々あり、それらを動画コンテンツを通してユーザに伝えられます。
また、ライブ配信では、視聴者からの「近くで見せてほしい」「違う角度から見たい」といったリクエストにリアルタイムで応えることで、ユーザとの心理的な距離も縮まり、商品と売り手への信頼感が生まれます。
この「ストーリー」や「共有された時間」という付加価値が、単なる商品以上の価値を生み出し、ユーザの購買意欲を高めることができます。
低コストで集客・参入できる
TikTok Shopは、初期費用や月額費用がなく、アカウント開設や出店に費用がかからないため、事業者が比較的低コストでEC事業に参入できます。
また、動画がバズれば多くの人の目に触れ、自然と拡散されていくため、大企業が数千万円かけて制作したCMよりも、個人が自宅で撮影した30秒の動画の方が売上を生む、ということも珍しくありません。
予算の大小ではなく、いかに視聴者の心を掴むかが勝負の分かれ目となり、アイデアとセンスさえあれば、個人事業主でも大企業と対等に戦えると言えるでしょう。
料金体系も成果報酬型のため、リスクを抑えながら販促活動を展開できます。
効果測定が可能
TikTok Shopでは、販売者向けダッシュボード「Seller Center」で、売上やトラフィックの数値、顧客のインサイト、商品別のパフォーマンスなどをリアルタイムで確認できます。
具体的には、動画の視聴数と購入率の相関関係、ライブ配信の効果測定、商品別の売上推移、顧客の属性分析などが可能で、様々なデータが可視化されているためPDCAサイクルを効率的に回すことができます。
TikTok Shopの開設方法
事前準備と出店条件の確認
TikTok Shopに出店するには、まず次の条件を満たし、必要な書類を準備しておく必要があります。
開設手続きは比較的シンプルですが、書類の不備があると審査に時間がかかる場合があるため、事前にしっかりと準備を整えておきましょう。
主な出店条件
・日本国内に拠点を持つ法人、または個人事業主であること
・販売する商品がTikTokのコミュニティガイドラインおよび利用規約に違反していないこと
・申請者が18歳以上であること
・有効な日本の銀行口座を保有していること
・必要な書類: 事前に書類をスキャン、または撮影し、PDFやJPEG形式のデータとして準備しておくとスムーズです。
個人事業主の場合
・開業届の控え、または直近の確定申告書控え(税務署の受付印があるもの)
・本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、在留カードなど)
・住所証明書(3ヵ月以内の公共料金の請求書、住民票、銀行の取引明細書など)
法人の場合
・登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、または印鑑証明書(発行から3ヵ月以内のもの)
・代表者の本人確認書類(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
・法人番号が確認できる書類
TikTok Seller Centerでのアカウント登録
TikTok Shopの公式Webサイト「TikTok Shop Seller Center」にアクセスし、次の手順で登録を進めましょう。
- メールアドレス、または電話番号を使用してアカウントを作成
- 事業形態(法人・個人事業主)を選択
- 基本情報(事業者名、代表者名、連絡先など)を入力
- 販売予定の商品カテゴリーを選択
登録時には、実際に販売する商品のカテゴリーを慎重に選択することが重要です。後から変更も可能ですが、初期設定がアカウントの評価に影響する可能性があります。
書類の提出と審査
登録した情報と、事前に準備した書類をアップロードして提出します。審査期間は通常3〜7営業日程度ですが、繁忙期や書類に不備がある場合は、さらに時間がかかることがあります。
審査中も、TikTokの通常アカウントとして動画投稿は可能なので、この期間を活用してフォロワーを増やしたり、コンテンツ制作のスキルを磨いたりすることをおすすめします。
銀行口座の連携
審査通過後、売上金を受け取るための銀行口座を登録します。登録可能な銀行は、都市銀行、地方銀行、ネット銀行など幅広く対応していますが、一部の信用組合や信用金庫では利用できない場合があります。
売上金の振込は月2回(15日と月末)となっており、最低振込金額は1,000円です。振込手数料は無料です。
商品登録と販売開始
すべての手続きが完了したら、いよいよ商品の登録を開始できます。Seller Centerで次の情報を入力します
・商品名(SEOを意識したキーワードを含める)
・商品カテゴリー(適切なカテゴリーを選択することで露出機会が増加)
・商品説明(特徴やメリットを分かりやすく記載)
・価格設定(競合調査を行い、適正価格を設定)
・在庫数(在庫切れを避けるため、余裕を持った設定を推奨)
・商品画像(1:1の正方形、高解像度の画像を5枚以上登録)
・商品動画(可能な限り追加することで購入率が向上)
商品の審査は通常24〜48時間以内に完了し、承認されると自動的に販売が開始されます。
ビジネスアカウントへの切り替え
TikTok Shopを効果的に運用するためには、ビジネスアカウントへの切り替えが必須です。まず通常のアカウントを作成してから、設定画面でビジネスアカウントに切り替えます。
ビジネスアカウントでは、次の機能が利用可能になります。
・詳細なアナリティクス機能(視聴者の属性、エンゲージメント率、最適な投稿時間など)
・プロフィールへの外部リンクの設置
・商用楽曲ライブラリーへのアクセス(著作権をクリアした楽曲の利用)
・TikTok広告マネージャーへのアクセス
・カテゴリー表示(業種の明示)
TikTok Shopの効果的な使い方
TikTok Shopを効果的に活用するためには、TikTokならではの発見型の購買体験を促進する戦略が重要です。
従来のEC運営とは異なるアプローチが求められるため、次のポイントを押さえて運用することが成功への近道となります。
質の高いショート動画を継続的に投稿する
質の担保
TikTokに限らずですが、動画コンテンツは最初の3秒程でユーザを惹きつけ、内容をしっかりと見てもらうことが重要です。冒頭で興味を惹けなければ、動画をすべて視聴する前にすぐスキップされてしまいます。
コンテンツの内容としては、あからさまな商品紹介ではなく、ユーザが楽しめるコンテンツの中に自然な形で商品を登場させることが大切です。
例えば、化粧品を販売する場合は「3分メイクチャレンジ」、調理器具なら「時短レシピ」、アパレルなら「1週間コーディネート」など、エンターテインメント性があり、ユーザが思わず見たくなる構成にすることが効果的です。
また、トレンドの曲を使用したり、ハッシュタグやエフェクト、チャレンジ機能を活用したりすることで、アルゴリズムに評価されやすくなり、より多くのユーザにリーチできる可能性が高まります。
ただし、トレンドに乗るだけでなく、自社商品との関連性を保つことも重要です。統一感のある投稿で、アカウントの専門性と認知度を高めましょう。
投稿頻度
TikTokのアルゴリズムを味方につけるには、継続的に投稿することが大切です。
週に4本は投稿する、など頻度を決めて継続して投稿することで、おすすめフィードへ表示されやすくなり、ユーザの目に触れる可能性も高まります。
投稿時間も重要で、ターゲット層が最もアクティブな時間帯(一般的には19時〜23時)に投稿することで、初動のエンゲージメントを獲得しやすくなります。
あえてターゲットの「スマホを触る瞬間」を細かく想定し、競合が少ない時間帯で確実に露出を獲得する、という方法も有効です。
LIVE Shoppingを戦略的に活用する
TikTokのLive機能を利用して商品を紹介・販売できる、というTikTok Shopならではの機能を有効に活用しましょう。
LIVE配信をする場合は、単なる商品説明の場ではなく「参加型エンターテインメント」として設計するなど、戦略的な活用が有効です。
例えば、「視聴者投票で次に紹介する商品を決める」「コメントで寄せられたアイデアをその場で試す」「購入者の名前を読み上げて感謝を伝える」など、配信の中でユーザを巻き込みながら信頼関係を築いていくことで、ファンの獲得につながります。
ほかにも、「先着○名様限定」「配信終了まで○%OFF」といった配信時限定の特典を用意することで、視聴者の購買意欲を刺激し、その場での購入を後押しすることもできます。
アフィリエイトプログラムを活用する
アフィリエイトプログラムを上手く活用することで、自社アカウント運用以上の効果が期待できます。
特に、影響力のあるTikTokクリエイターとのコラボレーションは、ブランド認知と売上拡大に極めて効果的です。
ユーザは、企業からの直接的な広告よりも、信頼できるクリエイターが心から「おすすめ」する商品に強く惹かれる傾向があります。
アフィリエイトプログラムの成功のポイント
・商品と親和性の高いクリエイターを選定(フォロワー数だけでなく、エンゲージメント率も重視)
・クリエイターの創造性を尊重し、過度な制約を設けない
・適切な報酬率の設定
・サンプル商品の提供により、実体験に基づいた紹介を促す
・長期的なパートナーシップの構築(単発ではなく継続的な関係)
・成果報酬型のアフィリエイトプログラムは、売上が発生した場合のみ報酬を支払うため、広告費を抑えながら認知度と売上を拡大できる、リスクの低い投資として有効です。
【重要】運用体制や商材の特性に合わせて戦略を練る
これまで、各機能を活かすためのポイントを述べましたが、最も重要なのは自社の運用体制や商材の特性に合わせて適切な戦略を練ることです。
画一的なアプローチだけではなく、自社の強みを活かした独自の戦略が成功への近道となります。
次に、運用体制と商材の特性に合わせた運用戦略の例を紹介します。
- 販売者自身が顔出し可能で、リソースが豊富な場合
 定期的にLIVE配信を行い、視聴者との密なコミュニケーションを通じてファンコミュニティを形成する。
 商品知識の豊富さやコメントへの対応で信頼を獲得し、リピーターを増やす戦略が効果的。
- 高単価商品で、ブランドイメージを重視する場合
 プロのクリエイターやアフィリエイターと提携し、統一感のある世界観で商品価値を訴求する。
 台本や演出にこだわり、ブランドストーリーを丁寧に伝える高品質なコンテンツ制作が効果的。
- 低単価の日用品や消耗品の場合
 使用シーンを具体的に見せる実用的なコンテンツを量産する。お得感や便利さを前面に押し出し、衝動買いを促す戦略が効果的。
 複数のマイクロインフルエンサーと提携し、幅広い層にリーチする戦略。
こちらはあくまで一例なので、自社の運用体制や予算、目的に合わせて適切な運用戦略を検討しましょう。
まとめ
TikTok Shopは、従来のECの常識を覆す「発見型コマース」という新しい購買体験を提供しています。
動画コンテンツを楽しみながら商品と出会い、感情が動いた瞬間に購入できるこの仕組みは、これまでリーチできなかった潜在顧客の獲得を可能にします。
初期費用や月額費用が不要で、売上に対してのみ手数料が発生するリスクの低いビジネスモデル、フォロワー数に関係なく「バズる」可能性があるアルゴリズム、アプリ内で完結する購買体験によるコンバージョン率の向上など、TikTok Shopには多くのメリットがあります。
活用する上で重要なのは、自社の運用体制や商材の特性を踏まえ、最適な戦略を選択することです。すべての機能を使う必要はなく、自社の強みを活かせる領域に集中することが、効率的に成果を上げることにつながります。
EC市場の競争が激化する中、TikTok Shopは新たな成長機会を提供する革新的なプラットフォームです。まずは小さく始めて、データを分析しながら最適な運用方法を見つけていくことをおすすめします。
WEBマーケティングの成果を上げたい方へ
ウェブ部の運営団体である「株式会社メディックス」は、Webマーケティングに関するコンサルティング及び代理店サービスを提供しております。
メディックスは成果を上げるために、以下の点にこだわります。
- 徹底的な顧客理解
- ユーザー視点でのプランニング
- マーケティングパートナーとしてのビジネススタンス
ウェブ部の内容に少しでも興味を持たれた方は、お気軽にお問い合わせください。
 
                                         
               
                     
                    