インスタ広告の初心者向けガイド|費用や出し方、運用のコツ9選を解説!|ウェブ部

インスタ広告の初心者向けガイド|費用や出し方、運用のコツ9選を解説!

インスタ広告初心者向けガイド_アイキャッチ画像

「インスタ広告の出し方は?」
「インスタ広告をやってみたいけど、費用はどれくらいかかる?」

 

上記のような疑問を抱えている人もいるでしょう。

 

インスタ広告は、若年層への発信力や、Meta社のデータに裏付けられた正確なターゲティングなどが強みのSNS広告です。インスタ広告で成果を上げるためには、その特長や仕組みを正しく理解して運用する必要があります。

本記事ではインスタ広告について、次の内容を中心に解説します。

・4つのメリット
・3種類のフォーマット
・主な配信面
・インスタ広告の2種類の出し方
・費用の決まり方と予算の目安
・初心者が押さえるべきインスタ広告運用のコツ9つ

 

初心者が押さえるべき運用のコツも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

インスタ広告とは

 

インスタ広告とは、写真と動画の共有を楽しめるSNS「Instagram(インスタグラム)」に表示される広告です。

インスタグラム(以下インスタ)は、世界4位のアクティブユーザ数を誇るソーシャルプラットフォームで、広告を視聴するユーザ数は16億8800万人にのぼります。(2023年4月)

日本のアクティブユーザも5470万人以上とされており、利用率が5年間で約20アップするなど、拡大を続けるSNSです。

instagram利用率の表(経年)

日本人のおよそ半数が利用しているとされるインスタに広告を出稿することで、ビジネスチャンスの拡大が見込めます。

 

参考:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)
参考:Global Social Media Statistics(DataReportal)
参考:Instagram Users, Stats, Data & Trends(DataReportal)

インスタ広告の4つのメリット

この章では、インスタ広告の4つのメリットを解説します。

メリット1:若年層への影響力が強い

インスタは若年層に利用者が多いSNSで、18~24歳が最大のユーザ層とされ、日本でも20代の約8割に利用されていることを示すデータがあります。

インスタ広告を利用することで、若年層からの認知度の向上や売上増加が期待できます。

▼年代ごとのインスタ利用率(2023年度調査)

10代 20代 30代 40代 50代 60代
72.9% 78.8% 68.0% 57.2% 51.7% 22.6%

参照:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)


また日本国内では、全世代のインスタ利用率が、女性:63.6%・男性:48.8%と、女性の割合が多いというデータもあります。そのため、女性・若年層に特に強いリーチ力を持ち、ファッションや美容などの広告と相性がよいと言えるでしょう。

▼主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率

Instagram年代別利用率グラフ引用:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)


メリット2:広告色が薄い

インスタ広告は、一般ユーザの投稿と同じフォーマットで配信され、広告色が少ないことが特長です。

ユーザは、広告ではなく友人や家族、興味のあるアカウントの投稿を見る感覚で広告に触れるため、自然と興味を引くことができるでしょう。他の媒体では広告に反応しないユーザにもリーチできる可能性があります。

 

メリット3:ターゲティング精度が高い

インスタ広告は、Instagramユーザのデータだけではなく、Facebook(フェイスブック)のユーザデータも活用することができるため、高いターゲティング精度を実現しています。Facebookは、インスタと同じMeta(メタ)社が運営するSNSで、実名・住所・職場・趣味・年齢などリアルな情報を登録するユーザが多いため、データの正確性が高いことで知られます。

インスタ広告のターゲティングは次の3つのカテゴリに分けられます。

コアオーディエンス
ユーザ属性(学歴や子供の有無)、年齢、地域、性別、言語、興味関心、行動のデータを利用したターゲティング

【特長】
様々な要素を組み合わせることで、効果的なターゲティングが可能

 

カスタムオーディエンス
自社ですでに保有している顧客リストや、ウェブサイト訪問者のデータを利用したターゲティング

【特長】
過去に接点のあるユーザに対しての再アプローチや、既存顧客の除外などが可能

 

類似オーディエンス
カスタムオーディエンスを元に、属性や行動パターンの似ているユーザへのターゲティング

【特長】
・オーディエンスのサイズを選択でき、サイズによって類似する度合いの調整が可能(1%~10%)
・顕在化はしていないが、購買の可能性が高いかもしれないユーザに効率的にアプローチできる

 

メリット4:インフルエンサーの投稿を広告として配信できる

インフルエンサーによる投稿の例引用:Instagram、ブランドコンテンツ広告の提供開始を発表(Meta)

インスタ広告では、インフルエンサーなどの一般ユーザの投稿を、企業が広告として発信するパートナーシップ広告(旧:ブランドコンテンツ広告)を利用できます。

広告にインフルエンサーの投稿を活用することで、その人の発信力や信頼性を借りることができ、広告効果の向上が期待できます。また、ユーザはインフルエンサーの投稿を見る感覚で広告を閲覧するため、通常よりも広告感が緩和され、普段は広告に抵抗があるユーザにも訴求できる可能性があります。

なお、パートナーシップ広告は、アカウント名の下に「タイアップ投稿」、テキストの冒頭に「(ブランド名)とのタイアップ投稿」と明記され、通常の投稿と区別されます。

 

インスタ広告のフォーマットは主に3種類

インスタ広告は、ユーザのフォローしているアカウントや興味・関心に基づいて、フィードやストーリーズに表示されます。広告の見え方は、選択している広告フォーマット、および配信面によって異なります。

この章では、インスタ広告で利用できる3種類のフォーマットを解説します。Meta社で共通なので、Facebook広告でも同様のフォーマットが利用可能です。最後に、それぞれのフォーマットの入稿規定の一覧表も掲載しています。


フォーマット1:スタンダードな「画像・動画広告」

画像1枚もしくは動画1本と、テキストで構成された広告です。

画像広告のメリットは、伝えたい内容を1つの画面に集約できることにあります。ただし、画像内にテキストが多すぎると、広告審査に落ちる可能性がある点に注意が必要です。

一方、動画広告は聴覚にも働きかけられるほか、伝えられる情報量が多く、ユーザを引きつける力も強くなります。そのため、一般的には動画広告のほうが訴求力が高いとされます。

 

▼画像広告(フィード)の例

Instagram画像広告の例

引用:画像 Instagramフィード(Meta)


フォーマット2:複数のコンテンツから成る「カルーセル広告」

「カルーセル広告」は、2~10枚の画像、もしくは動画(最長2分)で構成された広告です。ユーザーがスワイプすることで、表示されるコンテンツが切り替わります。

各コンテンツに個別のリンク先を設定できるため、1つの広告で複数の商品を宣伝できます。また、1つの商品の複数の機能を紹介する際や、使い方を順を追って説明する使い方も有効です。

▼カルーセル広告(フィード)の例

カルーセル広告表示例引用:カルーセル Instagramフィード(Meta)


フォーマット3:カタログタイプの「コレクション広告」

「コレクション広告」では、1枚の大きな画像もしくは動画の下に、小さな商品画像が複数枚表示されます。カルーセル広告はスクロールされなければ次の画像が表示されないのに対し、コレクション広告は1つの画面に複数枚の画像が表示される点がメリットです。

 

▼コレクション広告(フィード)の例

コレクション広告表示例引用:コレクション Instagramフィード(Meta)


また、コレクション広告において、モバイルデバイスで画像(もしくは動画)をタップすれば、
「インスタントエクスペリエンス」と呼ばれるフルスクリーン画面に移行します。ブランドの世界観や製品・サービス情報を視覚的に伝えることができます。

▼インスタントエクスペリエンスの表示イメージ

インスタントエクスペリエンスイメージ

引用:コレクション Instagramフィード(Meta)

コレクション広告は、広告の目的が「認知度」、「トラフィック」、「エンゲージメント」、「リード」または「売上」の目的を使用している場合にのみ利用が可能です。

また、紹介した3つのフォーマットから、ユーザが反応する可能性が最も高いと広告配信システムが判断したフォーマット(画像広告、動画広告、またはカルーセル広告のいずれか)で配信する「フレキシブル」というフォーマットも選択できます。

フレキシブル広告は、広告の目的として「売上」または「アプリの宣伝」を使用している場合にのみ利用が可能です。
参考:フレキシブル広告フォーマットについて(Meta)

広告の目的や商品の特長によって、適切なフォーマットを選択しましょう。

 

インスタ広告のおもな配信面

インスタ広告は、おもに4つの配信面に表示できます。どの配信面を使えばターゲット層にリーチしやすいかを把握できれば、費用対効果の高い広告運用が可能です。

配信面1:タイムライン式の「フィード」

フィード広告表示例

「フィード」は、フォロワーの投稿がタイムライン式で並ぶホーム画面のことです。画像広告、動画広告(1秒~60分)、カルーセル広告を投稿でき、テキストの添付にも対応します。

フィード広告の強みは、ユーザに閲覧されやすい点にあります。フィードはインスタアプリを開けると最初に表示され、ユーザの目に触れる確率が高いです。また、ほかの配信面よりもユーザの投稿に溶け込みやすく、広告感が少ない点も魅力です。

参考:Instagramフィード広告のデザイン要件(Meta)

 

配信面2:没入感が魅力の「ストーリーズ」

ストーリーズ広告表示例

「ストーリーズ」は24時間限定で公開される、フルスクリーン型の画像・動画です。なお、広告は24時間が経過しても消えることはありません。

広告はストーリーズが切り替わるあいだに表示され、画像広告、動画広告(1秒~60分)、カルーセル広告に対応します。フルスクリーンのため、余計な情報が入りにくく、強い没入感が特長です。

画像広告は5〜16秒間、もしくは利用者がスワイプするまで表示されます。動画広告は35秒未満であれば全編が再生されますが、15秒以上では複数に分割される場合もあります。

参考:Instagramストーリーズ広告のデザイン要件(Meta)

 

配信面3:おすすめ動画が連続再生される「リール」

リール広告表示例

「リール」は、ユーザの行動履歴などに基づいて、おすすめの縦長動画を表示する機能です。

アプリ下部の動画再生アイコンをタップすると表示され、動画を上にスワイプすると、次の動画が再生されます。リール広告も、通常のリール投稿と同様に、コメントや「いいね!」を付けたり、閲覧、保存、シェア、スキップすることができます。

広告は0秒~15分の動画のみに対応し、リール動画が変わる間に再生されます。

参考:Meta広告マネージャでInstagramリール広告を作成する(Meta)

 

配信面4:検索画面に表示される「発見タブ」

発見タブ広告表示例

引用:画像 Instagram発見ホーム

「発見タブ」は、虫眼鏡のマークをタップすると表示される画面で、検索窓の下におすすめコンテンツが掲載されます。発見タブは、37.4%ものユーザーがメイン機能として利用しているという調査データもあり、ユーザの目に触れることも多い画面です。

発見タブには、画像広告、動画広告(1秒~60分)、カルーセル広告を掲載できます。検索行動中のユーザに発信されるため、興味を引ける見込みが高くなるでしょう。

参照:【最新情報】Instagram利用時、メインで”タグる”人は18.1%に対し、”タブる”人は37.4%!(PRTIMES)

 

インスタ広告の入稿規定

先に説明したように、インスタ広告には3種類のフォーマットと4つの配信面があり、それぞれ入稿規定や推奨の値があります。公式サイトも参考にし、最適な素材を入稿しましょう。

 

▼フォーマット別入稿規定

フォーマット 配信面 推奨アスペクト比 推奨サイズ 備考
画像 フィード 1:1
1.91:1
1080× 1080

・9:16(1080×1920など)は設定可能だが、画像が見切れてしまう

ストーリーズ 9:16 1080×1920 ・5秒間表示される
・正方形・横長の長方形は自動でフルスクリーン型に生成される
リール 1:1 1080×1920

・5秒間表示される

発見タブ 1:1
1.91:1
1080×1080  
動画 フィード 1:1
4:5 (モバイルのみ)
1080×1080

1,440 x 1,800

【全配信面共通】
・動画のキャプションと音声は任意だが利用が推奨されている
ストーリーズ 9:16 1,440 x 2,560 ・15秒以上の場合、ユーザに最適なカードの枚数(1~3枚)に分割される
・分割された最後のカードに「このまま見る」のCTAが表示され、タップした場合にのみ続きが再生される
リール 9:16 1080×1920

・アセットの最上部から約14%、最下部から約35%、および両側の約6%の範囲には、テキストやロゴを配置しない(アカウントのアイコンやCTAで隠れてしまうため)

発見タブ 1:1
4:5
1080×1080  
カルーセル フィード 1:1
1080× 1080
1080 × 1350

【全配信面共通】
・カード点数
最小: 2、最大: 10
・画像と動画の組み合わせが可能

ストーリーズ 9:16 1080×1920 ・1~3枚のカードが自動的に表示された後に[ストーリーズを開く]というオプションをタップすると残りのカードを見ることができる
リール 9:16 1080×1080

発見タブ 1:1 1080×1080  
コレクション フィード 1:1
1080× 1080

・カバー画像またはカバー動画があり、その後に3点の商品画像が続く

ストーリーズ 1:1 1080×1080 ・カバー画像またはカバー動画の最上部から約14% (250ピクセル)および最下部から約20% (340ピクセル)の範囲にはテキストやロゴを配置しない(アカウントのアイコンやCTAで隠れてしまうため)
リール カバー: 9:16
商品画像: 1:1
1080×1920
1080×1080

・カバー画像またはカバー動画があり、その下に最大3点の小さい商品画像がスクロール可能な横型のレイアウトで並ぶ

発見タブ 9:16 1080×1920 ・カバー画像またはカバー動画があり、その後に3点の商品画像が続く
・アセットの最上部から約14%、最下部から約35%、および両側の約6%の範囲には、テキストやロゴを配置しない(アカウントのアイコンやCTAで隠れてしまうため)


インスタ広告の「広告の目的」とは

インスタ広告を作成する際は、何を目標に広告を配信するかを元に「広告の目的(キャンペーンの目的)」を設定する必要があります。広告の目的は次の6種類の中から選択でき、どれを設定するかによって、最適化される項目や選択できるターゲティングが異なります。

 

選択肢 ビジネスの目標
認知度 ・新しいビジネスや新商品について、潜在顧客へ認知を広げる
トラフィック ・指定したオンラインサイトへのトラフィックを増やす
・Facebookページ、インスタのショップ、ウェブサイト、アプリなどへ利用者を誘導する
エンゲージメント ・いいね!やコメント、シェアなどユーザからの反応を促す
リード ・フォーム入力やお問い合わせ、会員登録を利用してリードを獲得する
アプリの宣伝 ・モバイルデバイスの利用者に、アプリをインストールしてもらうか、アプリ内で特定のアクションを実行してもらう
売上 ・商品やサービスを購入する可能性が高いユーザを見つける

例えば、多くのユーザーに広告を動画を視聴してほしい場合は「認知度」を目的に設定し、ウェブ上でのコンバージョンを増やしたい場合は「売上」を広告の目的に設定します。機械学習機能もあり、運用とともに精度の向上も期待できます。

参考:Meta広告マネージャで適切な広告の目的を選択するには(Metaビジネスヘルプセンター)

 

インスタ広告の2種類の出し方

インスタ広告にはおもに2種類の出し方があります。作成方法によって使える機能も異なるため、それぞれの特長を把握することが大切です。

ただし、いずれの方法を利用するにしても、インスタの一般アカウントおよびビジネスアカウントを作らなければなりません。アカウントを持っていない人は、アカウント作成から始めましょう。一般アカウント、ビジネスアカウントともに、作成は無料です。

準備1:インスタのアカウントを作成する

インスタに登録していない場合は、次の流れでアカウントを作成してください。

  1. インスタのアプリをインストールして開く
  2. 「新しいアカウントを作成」をタップ
  3. メールアドレス、または携帯電話番号を入力し、「次へ」をタップ
  4. 登録したメールアドレス、または携帯電話番号に届いた認証コードを入力し、「次へ」をタップ
  5. 指示にしたがって情報を入力


Facebookのアカウントがある場合は、より短時間で作成が可能です。
2.で「新しいアカウントを作成」ではなく「(Facebookのアカウント名)としてログイン」を選べば、アカウントを連携できます。

 

準備2:インスタのビジネスアカウントを作成する

ビジネスアカウントは、企業・法人向けのアカウントです。マーケティングや集客など、ビジネス拡大に役立つ機能を利用できます。

ビジネスアカウント作成の流れは次のとおりです。あらかじめ一般アカウントを作成しておく必要があります。

  1. インスタの右下のプロフィール写真、もしくは人物アイコンをタップ
  2. プロフィールに移動するので、「プロフィールを編集」→「プロアカウントに切り替える」→「次へ」の順にタップ
  3. ビジネスのカテゴリを選択し、「プロアカウントに切り替える」→「ビジネス」を選択して「次へ」をタップ
  4. 連絡先の詳細を追加し「次へ」をタップ(「連絡先情報を追加しない」を選べば省略も可能)
  5. ビジネスアカウントをFacebookとひもづけたい場合は、「Facebookにログイン」をタップ、省略する場合は「スキップ」をタップ(ひもづけることで、ビジネス用の機能が利用しやすくなる)
  6. 指示に従い情報を入力


ビジネスアカウントを作成すれば、広告作成の準備は完了です。

 

作成パターン1:インスタのアプリで作成する

インスタ広告を作る方法の1つ目は、インスタのアプリから広告を作成するやり方です。メリットとデメリットは次のとおりです。

 

メリット デメリット
・過去の投稿を流用するため、作成が簡単
・Facebookアカウントが不要
・既存の投稿の流用しかできない
・ターゲティングの設定項目が少ない

詳細な設定はできないため「インスタ広告がどのようなものか確かめたい」といった人に適しているでしょう。インスタアプリからの広告作成は、次の流れで行えます。

  1. プロアカウントへの切り替え
    まず、Instagramアカウントをプロアカウントに切り替えます。プロアカウントへの切り替えは、アカウント設定から行えます。
  2. 広告を作成する
    プロアカウントに切り替えたら、以下の手順で広告を作成します。
    投稿を選択: 広告にしたい投稿を選びます。フィード投稿やストーリーズから選択可能です。
    「宣伝する」をタップ: 選択した投稿の下にある「宣伝する」ボタンをタップします。
  3. 広告の目的を設定
    次に、広告の目的を設定します。目的には、ウェブサイトへのトラフィックを増やす、アプリのインストールを促進する、またはブランドの認知度を高めるなどがあります。
  4. ターゲットオーディエンスの設定
    ターゲットオーディエンスを設定します。年齢、性別、地域、興味などの条件を指定することで、広告が最も効果的に届く相手を選定できます。
  5. 予算と期間の設定広告の予算と配信期間を設定します。1日あたりの予算を設定し、広告が表示される期間を決めます。
  6. 広告のプレビューと確認設定が完了したら、広告のプレビューを確認します。内容に問題がなければ、次のステップに進みます。
  7. 広告を公開
    最後に、「公開」ボタンをタップして広告を公開します。広告はMetaによる審査を受け、承認されると配信が開始されます。

 

作成パターン2:Meta広告マネージャで作成する

Meta広告トップページ引用:広告マネージャ(Meta)

Meta社が提供する広告作成・管理ツール「Meta広告マネージャ」からも、広告を作成できます。広告マネージャで作成するメリットとデメリットは、次のとおりです。

メリット デメリット
・Meta社が持つユーザデータをターゲティングに利用できる
・Facebook、Messenger、Audience Networkにも一括出稿できる
・効果分析機能が豊富
・操作が複雑


インスタ広告を本格的に運用したい場合は、Meta広告マネージャでの作成が適しているでしょう。
広告作成の流れは、次のとおりです。

  1. アカウントの準備
    ビジネスマネージャで「ビジネス設定」を開き、Instagramアカウントを追加します。
  2. 広告マネージャにアクセス
    Meta広告マネージャにログインし、広告アカウントを選択します。広告マネージャは、広告の作成、管理、パフォーマンスの追跡を行うための中心的なツールです。
  3. 広告キャンペーンの作成
    広告マネージャのダッシュボードで「作成」をクリックします。次に、キャンペーンの目的を選択します。Instagram広告に適した目的には、ブランド認知、リード獲得、コンバージョンなどがあります。
  4. 広告セットの設定
    広告セットでは、ターゲットオーディエンス、予算、スケジュールを設定します。ターゲットオーディエンスは、年齢、性別、地域、興味などで細かく設定できます。予算は日予算または総予算を選択できます。
  5. 広告クリエイティブの作成
    広告の形式(画像、動画、カルーセルなど)を選び、クリエイティブをアップロードします。Instagramに適したビジュアルを使用し、キャッチーなテキストを追加することが重要です。
  6. 広告の配置
    広告の配置を選択します。Instagramフィード、ストーリーズ、リールなど、どの場所に広告を表示するかを決定します。自動配置を選ぶと、Metaが最適な配置を選んでくれます。
  7. 広告の確認と公開すべての設定が完了したら、広告を確認し、「公開」をクリックします。広告が承認されると、指定したスケジュールに従って配信が開始されます。


インスタ広告の費用と課金形態

広告の運用コストをおさえるためには、請求額がどのようにして決まるかを理解することが不可欠です。この章では、インスタ広告の費用と課金の形態について解説します。

インスタ広告は予算を自由に設定でき、請求額はオークション形式で決まる

インスタ広告では、掲載期間と1日あたりの予算を広告単位で設定します。金額は広告主が自由に決められ、数百円からの出稿も可能です。

ただし、予算が少なすぎると、十分な広告数が配信されない可能性があります。なぜなら、インスタにどの広告が表示されるかは、オークション形式で決まるためです。予算が足りなければ、入札金額は少額にとどまり、広告枠を落札できる可能性は低くなります。

Meta社は予算は5ドル以上、期間は6日以上を推奨しているほか、予算設定の画面で予測リーチ人数も表示されるため、これらを参考にするとよいでしょう。なお、一般ユーザのアカウントから広告を投稿してもらう「パートナーシップ広告」は、予算制ではなく、依頼する相手のフォロワー数に応じて決まります。

インスタ広告には3つの課金形態がある

インスタ広告の課金形態は「インプレッション課金(CPM)」「クリック課金(CPC)」「動画視聴課金(CPV)」の3種類です。

課金形態 費用の対象 費用の目安
インプレッション課金(CPM) 広告が表示された回数 1000回表示で500~3000円
クリック課金(CPC)
広告がクリックされた回数 1クリックで40~100円
動画視聴課金(CPV) 動画が15秒以上再生された回数 1再生で4~7円

選択できる課金形態は、広告作成時に選択する「広告の目的」に応じて決まります。例えば、広告の目的が「認知度」なら、利用できる課金形態はインプレッション課金と動画視聴課金の2種類です。

それぞれの「広告の目的」で選択できる課金形態は、次のとおりです。

広告の目的 選択できる課金形態
認知度 ・インプレッション課金
・動画視聴課金
トラフィック ・インプレッション課金
・クリック課金
エンゲージメント ・インプレッション課金
・動画視聴課金
リード ・インプレッション課金
アプリの宣伝 ・インプレッション課金
売上 ・インプレッション課金


インスタ広告の予算の目安

インスタ広告には既定の料金プランがないため、予算をどのように見積もればよいか分からないという人もいるでしょう。ここでは、予算を決める際に考慮すべき2つのポイントと注意点を解説します。

目標から逆算する

1つ目の方法は、目標から逆算する方法です。
獲得したい問い合わせ数が決まっている場合は、その問い合わせ数に対して必要な予算を設定しましょう。

問い合わせ数×想定獲得単価=広告予算

獲得単価がわからないと予算が決められないので、相場感を調査する必要があります。自社で運用する場合は、知人や同業他社へヒアリングし、代理店へ委託する場合は代理店からシミュレーションを提出してもらうのが良いでしょう。

効率見合いで調整する

2つ目の方法は、効率見合いで調整する方法です。

獲得単価の相場感を調査しても、会社ごとに獲得効率は異なりますので、想定と大きくズレてしまうこともあります。インスタ広告に使用する広告予算を事前に固めすぎるのではなく、実際に配信して獲得効率を確認しながら、効率の見合う範囲で広告予算の調整を行うのが柔軟な方法です。

あまり多くの金額を使用できない場合は、他の広告媒体への追加出稿を検討しましょう。

少額にしすぎないよう注意が必要

テストマーケティングとして試しに配信をしてみることは良いですが、効果検証ができないほど少額になってしまうことは避けましょう。

例えば、想定獲得単価が10,000円だと想定されるサービスで、1日あたりの日予算を500円、1ヶ月で15,000円で配信したとします。これでは、順調に獲得できたとしても、獲得件数は1件〜2件と少なくなってしまい、広告の良し悪しの判断が難しくなってしまいます。

想定獲得単価から考えて、良し悪しの判断できると思える予算感や、問い合わせ以外のKPIを定めて判断をするなど、判断基準を設けて予算を設定するようにしましょう。

 

初心者が押さえるべきインスタ広告運用のコツ9つ

誰でも少額から気軽に始められるインスタ広告ですが、成果を出すためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

1.AIによる最適化を活用する

インスタ広告は、特にAIの活用が進んでいる媒体でもあり、成果を上げるためには、AIによる最適化を積極的に利用することが重要です。

例えば、ユーザの興味・関心などの情報を元に、広告に興味を持ちやすいユーザに自動で配信を最適化してくれます。ほかにも多くの機能でAIによる最適化が行われています。次に紹介するポイントの中には、AIの最適化を考慮した内容もいくつかあるので、AIの活用は必須だという認識は持っておくとよいでしょう。

2.Metaピクセルを設定する

AIの最適化を促進するためには、Metaピクセルの設定は欠かせません。

Metaピクセルを設定すると、ユーザのサイト内の行動や、コンバージョン情報を計測することが可能となります。Metaピクセルが設定されていないと、ユーザの行動や購買情報を把握できず、AIの最適化ができなくなってしまうので、必ず設定しましょう。

参考:Metaピクセルについて(Meta)

3.広告の目的の選び方

ターゲティングやAIの最適化にも関わる広告の目的(キャンペーンの目的)は、前述したように、広告で得たい成果(コンバージョンや動画の視聴など)を元に選択して設定します。

一般的には、ウェブ上でのコンバージョン獲得を目的にすることが多く、売上を選択するケースが大半かもしれませんが、例えば「認知度を高めて売上を伸ばしたい」という、認知も売上も広告の目的にしたい場合もあるかと思います。

しかし、認知を広告の目的に設定してしまうと、コンバージョンしそうなユーザに対する最適化は優先されないため、売上には直結しない可能性があります。そのため、直接的な成果を得たい場合は、売上を目標にするのがおすすめです。

4.ターゲティングを絞りすぎない

インスタ広告は詳細にターゲットを指定できるため、細かく設定したくなりますが、ターゲティングの絞り過ぎには注意しましょう。ターゲットを絞りすぎると、本来自社の顧客になった可能性のある見込み顧客への配信がされず、機会損失が生じてしまう可能性があります。インスタ広告は、AIによって自動で購入見込みの高いユーザに配信を最適化してくれるため、ターゲティングは広めに設定することを意識しましょう。

弊社の実績では、ターゲティングを設定せずに、すべてをインスタ広告の最適化機能に任せたところ、広告効果が高まった事例もあります。広告予算に余裕があれば、複数のターゲティングをテストして、自社にとって最適なターゲティングを見つけ出しましょう。

ただし、女性向けの商品を販売していたり、商圏が決まっているサービスを提供していたりするなど、購入しないユーザの条件が明らかな場合は、効率化のために配信対象外にしておきましょう。

5.ユーザの興味を惹く画像・動画を作成する

インスタを利用している方ならイメージできると思いますが、ユーザは興味のない投稿や広告はスルーしてしまいます。インスタはビジュアルに特化したSNSであるため、広告もテキストエリアが小さく、画像や動画が目立つ仕様になっています。他の投稿に埋もれないよう、ユーザの興味を惹く訴求を意識して制作しましょう。

6.広告は2~4週間に1回は差し替える

インスタは約50%のユーザが毎日利用するほど、利用頻度の高いSNSです。そのため、同じ広告を配信し続けていると、ユーザが見飽きてしまい反応率が悪くなってしまいます

弊社の実績でも、1~2週間ほどでクリック率が低下するケースがあり、定期的な広告の差し替えはインスタ広告で成果を出すためには重要なポイントと言えます。広告を差し替える際は、表示範囲の広い画像や動画を優先的に差し替えるのがおすすめです。

参考:Instagram利用者の約55%が、Instagramをきっかけに購入・来店した経験があることが明らかに。商品購入時、参考にする情報は「企業・インフルエンサーの投稿」が上位hottolink)

7.様々なフォーマットのクリエイティブを用意する

フィード面に掲載される、横長や正方形のサイズのバナー画像は用意することが多いですが、より効果を高めるためには、動画や縦型画像、カルーセルなど、様々なクリエイティブも用意しましょう。

インスタでは、ストーリーズやリールなど、縦型の掲載面が豊富です。リールは利用する人も増えてきており、約50%以上のユーザが1週間に1回以上は利用しています。掲載面に適したフォーマットのクリエイティブを配信することで、違和感なくユーザに訴求することができます。また、動画を活用することで、視覚的に目に止まりやすいことや、動画内で多くの情報を伝えることができるため、ユーザの興味喚起に効果的です。

参考:Instagram利用者の約55%が、Instagramをきっかけに購入・来店した経験があることが明らかに。商品購入時、参考にする情報は「企業・インフルエンサーの投稿」が上位hottolink)

8.インスタ以外にも配信する

インスタ広告では、インスタだけではなくFacebookやMessenger、その他提携アプリにも広告を配信することができます。

ターゲティングと同様に、配信面もインスタに限定せず広めに設定しておくことで、AIが自動で配信面を最適化してくれます。インスタ以外に配信したくない理由が明確でない場合は、配置先は絞らず配信することがおすすめです。

9.コンバージョン数を週50件確保する

ウェブ上のコンバージョンを目的とした場合に限りますが、自動最適化機能を効果的に機能させるためには、1つの広告セットで1週間にコンバージョン数を50件確保することが推奨されています。しかし、実際には限られた予算内で1週間に50件もコンバージョンを確保することは容易ではなく、弊社で運用する場合でも50コンバージョンに満たないことがあります。

例えば、目標CPAが5,000円のサービスの場合、CPA5,000円×50CV×4週間=1,000,000円となり、一定の広告予算を確保できる企業でしか50コンバージョンの確保は難しいでしょう。

しかし、インスタ広告の機械学習は高性能であるため、50コンバージョンに満たない場合でも最適化による効果が表れる場合もあります。できるだけ学習データを増やすためにも、アカウント構成は細かくしすぎず、極力シンプルな構成を心がけ、まずは難しく考えずに配信してみることをおすすめします。

 

まとめ

インスタ広告とは、アクティブユーザ数が世界4位のSNS「Instagram(インスタグラム)」に表示される広告です。

画像広告/動画広告、カルーセル広告、コレクション広告といったフォーマットが提供され、フィードやストーリーズなどの多様な配信面を持ちます。フォーマットと配信面の組み合わせ次第で、幅広いユーザ層に対応できるでしょう。

インスタ広告の出し方は、インスタのアプリで行うか、Meta広告マネージャで行うかの2パターンがあります。また、予算は広告主が自由に設定でき、課金方法もインプレッション課金、クリック課金、動画視聴課金の3種類が用意されています。

インスタ広告は、AIによる最適化も進んでいて便利な点が多くあります。自社の商品との適性を考慮し、運用の際はポイントをしっかりと押さえ、適切に運用しましょう。

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